2008年 クレマチスの会


第10回 クレマチスの会 テーマ
若手僧侶が思う自死についての関わり
-自殺防止・自死遺族ケア


開催日 平成20年2月9日(土)
講師 長塚禅隆・松根大地

〈講師・長塚禅隆:プロフィール〉
曹洞宗僧侶
駒澤大学仏教学部禅学科卒業
福岡県明光寺専門僧堂にて修行
グリーフケア・サポートプラザ会員
 
〈講師・松根大地:プロフィール〉
曹洞宗僧侶
神奈川県箱根市福寿院副住職
東北福祉大学社会福祉学部産業福祉学科卒業
駒澤大学仏教学部禅学科卒業
福井県大本山永平寺にて修行
自殺防止センター研修生
第11回 クレマチスの会 テーマ
日航機御巣鷹の尾根墜落事故ご遺族の再生


開催日 平成20年4月12日(土)
講師 錦織葆(にしごり ほう)

〈講師プロフィール〉
慶応義塾大学法学部卒業
モントリオールのマギル大学航空法学修士
東洋英和女学院大学人間科学修士
日本航空に定年まで勤務
「東京・生と死を考える会」世話人
編著書に『死にゆく人と看護』、
谷壮吉医師との共著に『日本のホスピスQ&A』
及び『最新ホスピスQ&A100』がある
 
〈講師よりのひと言〉
1985年8月12日に起きた日航機御巣鷹の尾根墜落事故では
520名もの方々が尊い命を失われました。
事故現場やご遺体の状態は悲惨を極め、
ご遺族の人生は激変、またその怒り、
悔しさを増すいくつもの事実がありました。
そのような背景の中、20有余年を経た今、
事故から立ち直り、新たな生き方や社会活動を
行っておられる5人のご遺族に焦点をあて、
その姿を紹介し、“再生”を可能にした
要因について考えてみたいと思います。
第12回 クレマチスの会 テーマ
薬物がうばった息子の命-いま、4年半が過ぎて


開催日 平成20年6月14日(土)
講師 今井絢子

〈講師プロフィール〉
上智大学外国語学部フランス語学科卒業
フランスGEコーポレーション日本支社、
フランス大使館などで秘書として勤務
結婚後、夫の海外赴任にともないモスクワ生活(1979~84年)、
ドイツ・ボン生活(1989~93年)を経験
フランスGEコーポレーション日本支社、
フランス大使館などで秘書として勤務
現在、知的障害者自立支援入所施設「すだちの里」に勤務
三人の母
 
〈講師よりのひと言〉
4年半前、突然自らの人生に終止符を打った27歳の息子。
その死に深く薬物の関わりがあったことを知ってから、
喪失感と罪責感とのせめぎ合いのなかで悲嘆は深く、
息苦しい日々となりました。
薬物について、その汚染の実態を深く知れば知るほど、
息子の死を受け止め難い自分とのたたかいが始まりました。
何が自ら生きていく支えとなるか、自問し続けています。
第13回 クレマチスの会 テーマ
「死別の悲しみ」への寄り添いから私が感じたこと


開催日 平成20年10月11日(土)
講師 近藤浩子

〈講師プロフィール〉
広島大学理学部卒業後、中央官庁や民間企業に勤務。
その後、日本福祉大学編入学、愛知学院大学大学院修了
現在、グリーフケアサポートオフィスリベラ代表、
名古屋市精神保健福祉センター「自死遺族相談」相談員、
日本福祉大学心理臨床研究センター嘱託研究員。臨床心理士
リメンバー名古屋自死遺族の会代表幹事。
大切な人を亡くした方の集い<ゆきあかりの会>代表。
<グリーフケアラジオ 百万粒の涙を流そう>パーソナリティ
 
〈講師よりのひと言〉
私は、自分の度重なる死別体験から、
グリーフケアを行うカウンセラーになりたいと思いました。
現在、名古屋という地方都市で、小さいながらも、
グリーフケアやグリーフケアをサポートする活動を行っています。
私自身の活動をご紹介すると共に、多くのご遺族の方々との出会い、
分かち合った中で、私が感じたこと、考えたこと、
学んだことなどをお伝えしたいと思います。
そして、専門職がコミュニティの中で、
死別の悲しみの中にある人をどのようにサポートできるのか、
また、グリーフケアをより広めていくためには

何ができるのかなどについて、
皆さんと共に考えていきたいと思います。
第14回 クレマチスの会 テーマ
自殺は、はたして良くないことか
-無念にも遺されてしまった遺族側からの一考察


開催日 平成20年12月13日(土)
講師 藤井忠幸

〈講師プロフィール〉
東京神学大学卒業
平成7年のある日、妻と突然死にて死別。
以降、遺族の悲嘆や回復へ向けての悲嘆支援について
体験的に整理し、学び、遺族への支援活動を続ける。
最近はとくに自殺遺族の支援に関わっている。
グリーフケア・サポートプラザ副理事長
自死遺族ケア団体全国ネット事務局長
ハコミ公認セラピスト
 
〈講師よりのひと言〉
自死者数の高水準がつづく昨今、一層、
自殺対策が各地で声高に叫ばれています。
それは大切なことです。が、ともすれば、
無神経にかまびすしく叫ばれることもあります。
その時、遺族の側で何が生じるでしょうか。
それは自身の不手際を責められているような自責の念などが、
再び惹起され、深く傷ついてしまう例が多く見聞きされることです。
人の生命について、もっと静かに、じっと佇み、
大切な人の自死についての意味を、
遺族側からの視点から探ってみたいと思います。